JAXA(宇宙航空研究開発機構)は新たに、火星衛星へのサンプルリターン・ミッション「MMX(Martian Moons eXploration)」のホームページを公開しました。
MMXとは、JAXAが2020年代前半の打ち上げを予定している火星衛星探査ミッション。打ち上げられた探査機は火星衛星「フォボス」「ダイモス」の観測、ならびにフォボスからのサンプル採取を行います。その後、サンプルを地球に持ち帰る計画です。
MMXの目的は火星衛星を観測し、それをとおして火星衛星の起源や進化、さらには太陽系の惑星形成についても研究を進めようとしています。
フォボスやダイモスについては小惑星が火星重力によって捉えられた説がある一方、巨大隕石の衝突によって撒き散らされた物質が集まったという説も唱えられています。MMXは衛星表面の堆積物を調べることで、巨大衝突があったのならば火星の起源物質や形成過程を、あるいは小惑星捕獲なら地球型惑星の揮発性成分(水など)の運搬過程を解き明かそうとしているのです。
なお現在の予定ではMMXは2024年に打ち上げ、2025年に火星周回軌道投入、2029年の地球帰還を予定しています。
Image Credit: JAXA
■Martian Moons eXploration
http://mmx.isas.jaxa.jp/?utm_source=rss&utm_medium=rss