ここにきて急展開です。グーグルがサポートする民間初の月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」。日本チームも参加するこのレースにて、海外メディアのQUARTZによればイスラエルチーム「SpaceIL」が計画遅れにより打ち上げが間に合わないと報じられているのです。
Google Lunar XPRIZEでは、2017年末までに打ち上げ準備を終わらせなければいけません。しかし同チームの打ち上げを担当するSpaceflight Industries社がQUARTZに伝えた内容によれば、「ファルコン9」ロケットを利用する宇宙船の打ち上げが、宇宙船のカーゴへの収納などの問題で年内に間に合わないとしています。
SpaceILは2015年にロケットの打ち上げ契約にサインし、Google Lunar XPRIZEのファイナリストにも最初に登録されました。ただしGoogle Lunar XPRIZEのファイナリストのページからSpaceILは削除されておらず、またSpaceIL自身も公式の発表をしていない現時点では、本当に間に合わなくなるのかは不明です。
なお打ち上げが不透明になっているのはSpaceILだけでなく、アメリカチーム「Moon Express」のロケット「エレクトロン」も、まだ初打ち上げを行っていない状態。さらに国際チーム「Synergy Moon」の「ネプチューン」ロケットも打ち上げ実績がありません。そうなると、打ち上げ実績豊富な「PSLV」ロケットで打ち上げられる日本チーム「HAKUTO」のローバー「SORATO」とインドチーム「チーム・インダス」がかなり有利になりそうですが……はたしてどうなるのでしょう?
Image Credit: SpaceIL
■The Israeli finalist in Google’s $20 million race to the moon won’t make it to the starting line
https://qz.com/962696/spaceil-the-israeli-team-competing-for-the-google-lunar-xprize-wont-make-it-to-the-starting-line/?utm_source=rss&utm_medium=rss