すでにタイタンでのスイングバイを完了し、土星と土星の環の間に飛び込んだ探査機「カッシーニ」。そのカッシーニから、土星衛星「テティス」とその深い峡谷の画像が地球へと送信されていました。
テティスは土星第3の衛星で、画像下部でも確認できるように「イタカ谷」という巨大な峡谷が存在します。この峡谷は最大幅が100km、最大深さが4km、そして長さが1062kmでテティスの3/4ほどにも達するのです。また同衛星には「オデュッセウス」と名付けられた巨大なクレーターが存在することも知られています。
なお、この画像は2017年1月30日に35万6000km上空から撮影されました。すでに9月15日に最期を迎える最終ミッション「グランド・フィナーレ」へとスタートを切ったカッシーニですが、その直前にこのような写真が公開されたことは、ちょっと興味深いですね。今後のカッシーニによる驚くべき観測結果が登場する前に、せっかくだから撮影画像を出しておこう……という思惑があったのでしょうか?
Imaga Credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute
■Saturn Moon Tethys’ Giant Canyon Snakes into Darkness in Cassini Photo
http://www.space.com/36586-saturn-moon-tethys-canyon-cassini-photo.html?utm_source=rss&utm_medium=rss