2016年11月にも人工衛星によるインターネット網計画をFCC(連邦通信委員会)に提出していたスペースX社ですが、同社は新たに上院通商委員会にて、その計画に再度言及しました。
スペースXで人工衛星部門を担当するPatricia Cooper氏によれば、同社の人工衛星は2019年〜2024年にかけて地球低軌道に打ち上げられます。そして低遅延、高速、大容量な衛星インターネットを実現するのです。
「ファルコン9」ロケットによって打ち上げられるのは、4,425基の人工衛星。Ka、Kuバンドを利用するこれらの人工衛星は、2017年末と2018年前半にプロトタイプ衛星が打ち上げられる予定です。そして高度1,110kmから1,325kmの地点より、地上施設やユーザーの端末と組み合わせてブロードバンド網を提供します。通信速度は最大で1Gbpsほど、レイテンシも25msから35msほどと地上回線並みです。
このような衛星インターネットは地上回線によるインターネット網構築のコストを肩代わりし、遠隔地にも必要なサービスを素早く展開できるというメリットがあります。また、スペースXには7,500基のより地上に近い人工衛星を追加する計画もあるそうです。
今回の詳細では具体的な価格は提示されませんでしたが、地上回線によるインターネットと張り合えるくらい衛星インターネットが安価になれば、今後の発展が期待できそうです。
Image Credit: SpaceX
■With latency as low as 25ms, SpaceX to launch broadband satellites in 2019
https://arstechnica.com/information-technology/2017/05/spacexs-falcon-9-rocket-will-launch-thousands-of-broadband-satellites/?utm_source=rss&utm_medium=rss
■This is SpaceX’s plan to beam internet to the whole world
https://www.slashgear.com/this-is-spacexs-plan-to-beam-internet-to-the-whole-world-05484249/?utm_source=rss&utm_medium=rss