民間需要だけでなく、残念ながらテロリストの攻撃ツールとしての利用も始まってしまったドローン。そんな動きに歯止めをかけるため、ドローン大手のDJIはシリアやイラクの一部地域をドローンの飛行禁止ゾーン「NFZ」に設定しました。
この飛行禁止ゾーンの設定は、ソフトウェア・アップデートにて行われました。すでに同社製のドローンは空港や軍事施設付近を飛行禁止ゾーンに設定していますが、それを大きくシリアやイラクの一部に広げた形になります。
DJIのドローンはそのシェアと飛行性能の高さから、業界のデファクトスタンダード的な位置づけとなっています。また残念なことに、テロリストが改造を施して攻撃ドローンに仕立てるケースも多いようです。DJIによる規制は、同地域のドローン攻撃に対する一定の抑止力になることが期待されます。
ただし、テロリストはより安価なドローンや自作ドローンを利用することもできます。また人道支援や報道目的で利用されているDJI製のドローンが利用できなくなるのも、同じく問題でしょう。新たに登場したドローンという先進的なツールの運用方法が、今問われているようです。
Image Credit: Kevin Finisterre
■Drone maker DJI quietly made large chunks of Iraq, Syria no-fly zones
https://www.theregister.co.uk/2017/04/26/dji_drone_geofencing_iraq_syria/?utm_source=rss&utm_medium=rss
■DJI grounded its drones in Iraq and Syria to lock out extremists
https://www.engadget.com/2017/04/26/dji-no-fly-zones-grounded-drones-iraq-syria/?sr_source=Twitter&utm_source=rss&utm_medium=rss