NASAの木星探査機「ジュノー」からのデータを利用して、民間の科学者がその美しく渦巻く南極側の画像を作成することに成功しました。
同探査機にはカメラ「JunoCam」が搭載されており、53日周期で木星を周回しながら撮影を続けています。そして一般公開されたイメージを科学者のGabriel Fiset氏が加工し、その大気の様子を浮かび上がらせたのです。なお、撮影日は2016年12月11日、木星から約5万2200km上空から行われました。
木星には強力な磁気圏が存在し、探査機による観測を妨げてきました。しかしジュノーは、現在初となる接近観測による画像の送信を続けています。またNASAによれば、その天候のパターンは「これまでどの太陽系のガス惑星でも観測でされてこなかった」ものなんだとか。あれだけ巨大なガス惑星ですから、これまで私達が知らなかったような現象が起きていても不思議ではありません。
なお、NASAはJunoCamを利用して「どのような画像を撮影してほしい?」という投票を受け付けていました。最新のジュノーによる木星フライバイは5月19日となっており、さらに木星からの素晴らしい観測結果がもたらされることになりそうです。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS/Gabriel Fiset
■Jupiter’s Swirling South Pole Revealed in Citizen Scientist’s Image
http://www.space.com/36768-jupiter-swirling-south-pole-citizen-scientist-image.html