以前より火星の有人探査、さらには火星移住計画を明かしてきたスペースX社のイーロン・マスク氏。同氏は新たに「人類を多惑星種族にする計画(Making Humans a Multi-Planetary Species)」として、スペースX社の火星移住計画やその先をまとめたマニュフェストを公開しました。
今回New Spaceによって公開された計画書は、以前彼が語った計画とそう大きくは変わっていません。書類の中では「どのようにして人類を火星に到達させ、自己再生可能な都市を築くのか」とし、「将来、我々は火星が近づく度に宇宙船を飛ばすことになるだろう。スペースXは宇宙船「ドラゴン2」を数年以内に、そして他のドラゴンの火星ミッションを2020年に行なう」と説明しています。
さらに同社は、火星を超えた惑星探査も考えています。具体的には火星と木星の間にある小惑星帯のアステロイドベルト、あるいは木星惑星のエウロパや土星衛星のタイタンに補給基地を設け、太陽系全体の探査も可能になるだろうとしているのです。マスク氏は「人類は海王星の外側のカイパー・ベルトや、太陽系を取り巻いていると想定されるオールト雲まで旅することができるのです」としたためています。
このような計画は、ときにSF小説のように突拍子もないもののように聞こえます。しかし理論上の存在だった再利用ロケットの運用をスタートさせ、民間企業でありながら2018年に月のプライベート旅行、そして2020年に火星探査機の打ち上げを行なうと表明しているスペースXとイーロン・マスク氏の野望は、信じるだけの価値はありそうです。
Image Credit: SpaceX
■Elon Musk publishes 15-page manifesto outlining how to get humanity to Mars
http://newatlas.com/elon-musk-mars-mission-published-paper/50072/