7月23日にロシア・カザンで開催されたレッドブル・エアレース第5戦で、室屋義秀選手は初戦のラウンド・オブ・14に敗退して13位。優勝は前回ブダペスト大会に続く2大会連続優勝となったカービー・チャンブリス選手(アメリカ)で、年間ポイントでも室屋選手を抜いてトップに立った。
この日のカザンは雨が降り視界も悪い悪天候。第1戦となるラウンド・オブ・14から、14選手中8選手がペナルティを受ける乱戦になった。室屋選手はパイロンヒットとインコレクトレベル(ゲート通過時に機体が水平でない)の2つのペナルティを受け、マット・ホール選手(オーストラリア)に敗退。フライト後のインタビューで「天候に気を取られてしまい、レースへの集中を欠いてしまった」と敗因を語った。
年間ポイントトップの室屋選手に加え、2位のマルティン・ソンカ選手(チェコ)もラウンド・オブ・14で敗退する番狂わせの中、3位のピート・マクロード選手(カナダ)は予選から好タイムを維持。前回優勝で4位に上がったチャンブリス選手とともに決勝のファイナル4に進出した。
ファイナル4でも好タイムを出したチャンブリス選手に対し、最後に飛んだマクロード選手はフライト序盤で痛恨のインコレクト・レベルのペナルティ。タイムではチャンブリス選手を上回ったものの2位となり、チャンブリス選手が2大会連続の優勝を果たした。
これにより年間ランキングでは、チャンブリス選手が40ポイントで、4位からトップへ躍進。室屋選手は39ポイントで、トップから1点差の2位へ。ソンカ選手は39ポイントで、室屋選手と同点ながら2位をキープ。マクロード選手は38点で、順位は3位から4位と下げたものの、トップとの差を13点から2点に詰めた。
この結果、年間ランキングは1位から4位までがわずか2点差という接戦になった。室屋選手はサンディエゴと千葉で連続優勝、ブダペストでも3位で単独トップに立ったもののカザンで追い付かれた格好だ。
次の第6戦は9月2日3日、ポルトガルのポルトで開催される。
Image Credit: Red Bull Content Pool