JAXA(宇宙航空研究開発機構)は2017年8月9日、H-IIAロケット35号機(H-IIA・F35)による準天頂衛星システム・静止軌道衛星「みちびき3号機」の打ち上げを2017年8月12日14時〜23時頃(日本標準時)に延期すると発表しました。打ち上げ予備期間は8月13日〜9月30日が設定されています。
みちびき3号機はみちびき初号機、そしてみちびき2号機や2017年中に打ち上げられるみちびき4号機とともに、「準天頂衛星システム(QZSS)」を構成を構成します。これはアメリカのGPSを補完するもので、ビルの谷間などでも測位が可能になったり、あるいは受信システムの規模によってはセンチメーター単位での正確な測位ができるようになります。
みちびき3号機は高さ約5.4x幅約3.2x奥行約4.1mで、太陽電池パドル展開時の大きさは約19m。他の準天頂衛星とは異なり、3号機だけは静止軌道に投入されます。また衛星安否確認サービス「Q-ANPI」のためのメッセージ通信アンテナやS帯アンテナ、Ku帯アンテナ、L1Sbアンテナを搭載しています。そして、打ち上げには個体ロケットブースター「SRB-A」を4本搭載した「H-IIA204型」ロケットが利用されます。
今回の打ち上げ延期は当日の気象状況を原因としており、8月12日の詳細な打ち上げ時間はこちらのページで今後発表される予定です。また、ロケットの打ち上げはYouTubeやニコニコ生放送で30分前からインターネット中継される予定です。
Image Credit: 内閣府
■H-IIAロケット35号機による 「みちびき3号機」(準天頂衛星システム 静止軌道衛星)の 打上げ延期について
http://www.jaxa.jp/press/2017/08/20170809_h2af35_j.html
■みちびき3号機の機体を公開
http://qzss.go.jp/events/kamakura_170616.html