2017年2月に生命の存在の可能性もある、7つの地球型惑星が見つかったことで話題となった惑星系「TRAPPIST-1」。そしてアストロフィジカルジャーナルに報告された新たな研究により、それらの惑星の年齢が54〜98億年で地球の年齢よりも最大で2倍ほど古い天体であると発表されたのです。ちなみに、地球(や太陽系)の年齢は46億年弱とされています。
今回の研究の主執筆者でカリフォルニア大学サンディエゴ校の天文学者のAdam Burgasser氏は、「今回の研究はTRAPPIST-1の進化において、非常に重要なものとなります。なぜなら、このシステムは数十億年も維持され続けていたことになるからです」と語っています。「この惑星系は、ともに形成されて発展したものでしょう。そうでなければ、とうの昔に崩壊しているはずです」
地球からわずか40光年の場所に位置する恒星のTRAPPIST-1は、太陽質量のわずか8%程度しかない赤色矮星です。またその惑星のうち、3つの惑星は水の存在しうる「ハビタブル惑星」となっています。
なおTRAPPIST-1の惑星は恒星に近いことから、惑星の片側が常に恒星側を向く潮汐固定となっており、昼側は極めて高温、そして夜側は極めて低温となっている可能性があります。しかし惑星に大気が残っていれば、昼側の熱を夜側へと運ぶことができるかもしれません。ただし、惑星に大気が残っているのかどうかは不明です。今後は惑星の大気状態など、よりTRAPPIST-1に関する研究と調査が進められることでしょう。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech
■TRAPPIST-1 Planets May Be Twice As Old As Earth
https://www.space.com/37828-trappist-1-exoplanets-older-than-solar-system.html