2017年8月21日の午後(現地時間)にアメリカを横断するように発生した皆既日食は多くの人の目を喜ばせましたが、日食を観察していたのは地上の人だけではありません。国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙飛行士や太陽観測衛星「ひので」も、同時に日食を楽しんでいたのです。
まず上の画像は、ISSに滞在している宇宙飛行士のRandy Bresnikさんが撮影した「地上に落ちた月の影」。日食時には太陽と月、地球が一直線に並ぶのですが、この影が落ちた部分では日食が発生しているのですね。
そしてこちらは、太陽観測衛星「ひので」が撮影した「日食時の太陽と月」です。ひのでは地球から高度680km、アメリカ西海岸沖を飛行している最中に、X線望遠鏡で最大食のタイミングに写真を撮影しました。上の画像は着色されたものですが、太陽からふわふわと吹き出すコロナがよく観察できます。
JAXAのWebページでは、ひのでから観測した日食時の太陽のムービーも公開されています。こちらも大迫力ですので、あわせて御覧ください。
なお、日本でこのような皆既日食が見られるのは2035年の9月2日、中部地方や関東地方北部、東北地方南部を中心として観測できそうです。まだまだ先の話ではありますが、こちらもなかなか盛り上がりそうですね!
Image Credit: NASA, JAXA/国立天文台 提供
■Randy Bresnik(Twitter)
[https://twitter.com/AstroKomrade/status/899912955508252676]
■太陽観測衛星「ひので」が撮影したアメリカ横断皆既日食の画像・動画を公開
http://www.isas.jaxa.jp/home/solar/eclipse20170821/