現在NASAが開発をすすめる、次世代大型ロケット「SLS(スペース・ローンチ・システム)」とそこに搭載される有人宇宙船「オリオン」。そのオリオンについて、製造を担当しているロッキード・マーティンは初起動に成功したことを報告しています。
今回の初起動は、2017年8月22日(現地時間)にNASAとロッキード・マーティンが共同で、カリフォルニアのケネディ宇宙センターにて行いました。オリオンの内部にはマネジメント・コンピューターやデータユニットが搭載されており、フライトソフトウェアなどと同時にテストが行われたそうです。
オリオンは初回の無人ミッション「EM-1」にて、3週間かけて月の周囲を飛行し地球に帰還するというミッションを予定しています。そしてSLSの2回目のミッション「EM-2」ではとうとう宇宙飛行士をのせて、宇宙へと旅立ちます。このスケジュールが決定するまではトランプ政権とのからみなど複雑な事情がありましたが、現時点ではEM-1は2019年、EM-2は2021年の実施というスケジュールが伝えられています。
月探査だけでなく、将来的には火星探査にも利用される予定のSLSとオリオン宇宙船。人類の宇宙進出は、まだまだ始まったばかりだといえそうです。
Image Credit: ロッキード・マーティン
■Lockheed Martin Powers-up Next Orion Spacecraft for First Time
http://news.lockheedmartin.com/2017-08-22-Lockheed-Martin-Powers-up-Next-Orion-Spacecraft-for-First-Time?linkId=100000000785342