土星探査機「カッシーニ」の地上管制室は2017年9月15日の20時55分(日本時間)、探査機からの信号が途絶したことを確認しました。これにより、1997年からはじまり20年に渡ったカッシーニのミッションは全て終了したことになります。
NASAとESA(欧州宇宙機関)によって開発されたカッシーニは1997年に打ち上げられ、2004年に土星軌道へと投入されました。また同時に搭載されていた探査機「ホイヘンス」は衛星「タイタン」へと着陸し、探査活動を行いました。
カッシーニは土星探査の最中、タイタンに地球のような海や川(ただしメタンの)があること、そして衛星「エンケラドゥス」に熱水活動の証拠が存在することなどを発見し、両衛星に生命が存在する可能性の探査に関し、大きな功績を残しました。また土星やその環、衛星の素晴らしい写真を継続的に地球へと送信し続けました。
そして本日、最後のミッション「グランド・フィナーレ」の最後として、カッシーニは土星衛星を汚染しないように土星の大気へと突入し自ら燃え尽きたのです。カッシーニの残した偉業は全ての人類の財産となるだけでなく、さらなる惑星探査をより勇気づけるもとのなるでしょう。
カッシーニ、20年間の宇宙の旅と13年間の観測、お疲れ様でした。
Image Credit: NASA
■NASA(Twitter)
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