現在NASAが計画を進めている、月周辺基地「ディープ・スペース・ゲートウェイ」。将来的には火星探査の足がかりになることも期待されているこの計画に、ロシアの宇宙機関ことロスコスモスが協力すると発表しました。
このディープ・スペース・ゲートウェイは地球と月軌道の間か月周回軌道に設置される予定です。2020年代には建設が終了し、宇宙飛行士の滞在も行われます。また「ディープ・スペース・トランスポート」と呼ばれる、火星への探査船なども設置される予定です。
今後NASAとロスコスモスはミニチュアサイズの宇宙ステーションを月軌道へと投入し、将来的な有人基地建設、さらには火星探査へと向けた実証実験を行う予定です。またディープ・スペース・ゲートウェイの建造には最初はNASAの次世代ロケット「SLS(スペース・ローンチ・システム)」が利用されますが、ロシアの「プロトンM」や「アンガラA5M」、さらに将来的には同国の超大型ロケットが参加するという可能性も協議されています。
現在、NASAはビゲロー・エアースペースやロッキード・マーティン、オービタルATKに新宇宙探査用の居住スペースの開発を依頼しています。ディープ・スペース・ゲートウェイやディープ・スペース・トランスポートはまだ計画段階ですが、かつて競うように宇宙開発を進めた両国が協力するのはなかなか楽しみです。
Image Credit: NASA
■NASA and Russia Partner Up for Crewed Deep-Space Missions
https://www.space.com/38287-nasa-russia-deep-space-gateway-partnership.html