冥王星での探査を終えた探査機「ニュー・ホライズンズ」は、次の目標となるカイパーベルトの天体「2014 MU69」に向けて移動を開始しています。そんな2014 MU69ですが、どうやら最低でも1つの衛星(月)が存在していることが報告されているのです。
サウスウエスト研究機関でニュー・ホライズンズの主任研究員を務めるアラン・スターン(Alan Stern)氏らのチームは、恒星の前方を通過した2014 MU69を観察。その結果、同天体が最低でも1つ、あるいは複数個の衛星郡に取り囲まれている可能性を指摘。12月12日にアメリカ地球物理学連合にて報告しました。
7月17日の観測結果を元にすると、2014 MU69の衛星は大きさが約5kmで、同天体の200〜300km離れた場所を2〜3週間で周回しているようです。また今後は両者の質量や密度、組成などの観測が期待されています。
なお、ニュー・ホライズンズは2019年1月1日に2014 MU69に到着する予定です。2つの天体である可能性も指摘されている2014 MU69ですが、探査機が撮影するその姿を早く見てみたいものです。
Image Credit: NASA
■Surprise! New Horizons Probe’s Next Flyby Target Has at Least One Moon
https://www.space.com/39090-moon-spotted-orbiting-new-horizons-mu69.html
(文/塚本直樹)