スペースX社の代表を務めるイーロン・マスク氏は2017年12月20日(米時間)、同社が開発中の超大型ロケット「ファルコン・ヘビー」の実機画像をツイッター上に公開しました。
フロリダのケープ・カナベラルで組立中のファルコン・ヘビーは、スペースXが運用中の「ファルコン9」ロケットの第1段を3つ束ねたような外観をしています。全長は70メートル、全幅は12.2メートルで、中央のブースターにはロケット第2段が装着され、画像ではまだ設置されていませんがその上には人工衛星などを搭載するノーズコーン(フェアリング)が搭載されます。
そして3本のブースターは打ち上げ後に地上に着陸し、再使用が予定されているのです。このファルコン・ヘビーでも、サイドの2本のブースターは再使用品だとマスク氏は伝えています。ロケットはそれぞれのブースターが「マーリン」エンジンを9基、3本で計27基搭載し、低軌道(LEO)に約64トン、静止トランスファ軌道(GTO)に約27トン、そして火星に約17トンの打ち上げ能力の持ちます。
ファルコン・ヘビーの初打ち上げは2018年1月を予定しています。ただしマスク氏は「発射台にダメージを与えないで打ち上がってくれれば上出来だ」と語っています。さらに、ロケットのペイロードとして自身が所有する「テスラ・ロードスター」を搭載し、火星の周回軌道へと投入する、とも。はたして彼のロードスターは、無事に火星へとたどり着くことができるのでしょうか?
Image Credit: Elon Musk(Twitter)
■Elon Musk shows off SpaceX’s almost fully-assembled Falcon Heavy rocket
https://www.theverge.com/2017/12/20/16800064/elon-musk-space-x-falcon-heavy-rocket
(文/塚本直樹)