この男の辞書に「不可能」という言葉はないのでしょう。宇宙開発のスペースX社を率いるイーロン・マスク氏はInstagramアカウントにて、超大型ロケット「ファルコン・ヘビー」で火星へと打ち上げる「テスラ・ロードスター」の姿を公開しました。
スペースXは現在、2018年1月の打ち上げに向けてファルコン・ヘビーを開発しています。これは同社が運用しているロケット「ファルコン9」の第1段を3つ束ねたような姿をしたロケットで、全長は70メートル、全幅は12.2メートル。低軌道(LEO)に約64トン、静止トランスファ軌道(GTO)に約27トン、そして火星に約17トンの打ち上げ能力の持ちます。さらに、3つのブースターは全て再使用される予定です。
ロケットのテスト打ち上げでは通常衛星のダミーが搭載されるのですが、マスク氏は「そんなものはつまらない」として、ペイロードとしてミッドナイト・チェリーカラーのテスラ・ロードスターを搭載。さらに車内では、デヴィット・ボウイの「スペース・オデッセイ」がかけられるそうです。
全てがうまくいけば火星周辺軌道へと投入されるテスラ・ロードスターですが、残念ながら初回の打ち上げはマスク氏いわく「発射台にダメージを与えずに打ち上がれば成功だろう」とのことで、その成功率は高くない様子。それでも、テスラ・ロードスターがデヴィット・ボウイの曲を奏でながら火星を周回する様子を夢見ずにはいられませんね!
Image Credit: イーロン・マスク
■Elon Musk Reveals Photos of Tesla Roadster Launching on Falcon Heavy Rocket
https://www.space.com/39195-elon-musk-tesla-roadster-falcon-heaavy-photo.html
(文/塚本直樹)