オーストラリアは美しい海岸とともに、そのサメ被害でも有名な国。そんなオーストラリアのニューサウスウェールズ州で、救助隊員がドローンから浮きを投下し2人を救助しました。
今回の救助劇はドローンのカメラによって記録されていました。海難事故にあった2人の少年は、海岸から約700mの距離まで流されてしまいます。そこで、ドローンが黄色い浮きを投下。この浮きは水に触れると膨張する仕組みだそうです。
ライフガード・スーパーバイザーのジャイ・シェリダン(Jai Sheridan)氏はインタビューに対し、「(ドローンを)発進させて現場へと向かい、ポッドを投下するまでわずか1〜2分しかかからなかったよ」と語っています。もしライフガードを現場に向かわせたとすると平均で6分ほどかかると想定されているので、いかにドローンによる救助がスピーディーなのかがわかります。
なお、ドローンはLittle Ripper Life Saverが開発したもの。同社はドローンから投下できる救命用具のポッドを開発しており、今回のような浮きだけでなくAED(自動体外式除細動器)、電気サメ排除デバイス、サバイバルキットなどのポッドも開発しています。
オーストラリアでは2016年からサメ警戒ドローンの運用が始まっており、今回はまさにそれが役立った形になります。なお当局によれば、ドローンによるこのような形の人命救助は世界初なんだそうですよ。
Image Credit: Little Ripper Life Saver
■A drone has rescued two people from rough seas off the coast of Australia
https://www.theverge.com/2018/1/18/16904802/drone-rescue-australia-video-ocean
(文/塚本直樹)