なんとも残念な結果に終わってしまいました。民間初のロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」は公式サイトにて、レース期限の2018年3月31日までに探査車(ローバー)を打ち上げられるチームはないとして、勝者無しでの期限を迎えるとの見通しを発表しました。
このGoogle Lunar XPRIZEでは民間主導によって月に探査車を送り込み、500メートル以上走行させた後に画像や動画を地球に送信するというレースです。最初に画像や動画の送信に成功したチームには2000万ドル(約23億円)の賞金が送られます。
レースにはファイナリストとして5チームが残り、その中には日本の「HAKUTO」も含まれていました。HAKUTOはインドチーム「チームインダス」とともに「PSVL」ロケットで月を目指す予定でしたが、このPSVLロケットの調達が難しいことが判明。日本チームは期限までの月への到達が非常に困難であると表明していました。
今後、GLXPは新たなスポンサーを探す、あるいは賞金無しでの月面探査プロジェクトとして続ける、などの可能性を示唆しています。またHAKUTOも「レースでなくてもかならず月探査を実施する」と表明しており、Google Lunar XPRIZEが宇宙開発にて果たした役割は大きかった、と結論付けられそうです。
Image Credit: GLXP
■AN IMPORTANT UPDATE FROM GOOGLE LUNAR XPRIZE
https://lunar.xprize.org/news/blog/important-update-google-lunar-xprize
(文/塚本直毅)