2016年11に初打ち上げに成功するも、2017年7月の打ち上げは失敗に終わった中国の「長征5号」ロケット。SpaceNewsの報道によれば、中国当局はこちらの3回目の打ち上げを2018年11月頃に実施すると発言したそうです。
全長57メートル、幅5メートルの長征5号ロケットは低軌道に25トン、静止トランスファ軌道に約14トンの打ち上げ能力を持ちます。現時点の予定によれば8月に天津で製造を終え、11月に文昌宇宙センターに運搬されるとしています。
また、長征5号はペイロードとして通信衛星「実踐20号」を搭載する予定です。これは新型の「DFH-5」衛星プラットフォームをベースとしており、300Gbpsの通信能力をもつとされています。さらに、実踐20号は高性能イオン推進装置を搭載しているとも伝えられています。またDFH-5は将来的に通信能力を最大1Tbpsにまで向上させる計画があるそうです。
なお、2019年に予定されている4回目の長征5号ロケットの打ち上げでは月サンプルリターン探査機「嫦娥5号」が打ち上げられる予定です。さらに、月裏面探査機「嫦娥4号」も2018年の打ち上げが報じられています。
Image Credit: CASC,CALT
■China’s Long March 5 heavy-lift rocket to fly again around November in crucial test
http://spacenews.com/chinas-long-march-5-heavy-lift-rocket-to-fly-again-around-november-in-crucial-test/
■中国の嫦娥4号、今年後半に打ち上げ
[https://moonstation.jp/blog/lunarexp/chang-e4/chang-e4-will-be-launched-within-2018]
(文/塚本直樹)