2018年4月19日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は小惑星探査機「はやぶさ2」の近況について記者会見にて発表しました。
2014年12月に打ち上げられたはやぶさ2は、地球接近小惑星「リュウグウ」からのサンプルリターン、つまり小さな岩石などを収集し、地球へと持ち帰ります。これにより、原始太陽系における地球や海、生命の起源と進化に迫るのが目的です。
はやぶさは2018年6月21日〜7月5日にリュウグウへと到着し、リモートセンシング観測を行います。その後に小型ローバーや小型着陸機を切り離し、表面からサンプルを取得します。採取では衝突装置によってリュウグウ表面に人工的な小型クレーターを作成し、タッチダウンを行い地下物質を採取。最終的に、2020年末頃に地球へと帰還する予定です。
はやぶさ2は4月19日現在でリュウグウまで約26万Kmの位置に到達しており、現在は第3期イオンエンジン運転中となります。また小惑星到着時の運用に向けて、運用訓練も実施されており、こちらは5月で終了予定。そして5月からはSTT(スタートラッカ)による撮像、6月からはONC-T(望遠の光学航法カメラ)による撮像を利用し、光学航法を実施。6月5日にイオンエンジンの運転を停止する予定です。
Image Credit: JAXA
■2018年の小惑星リュウグウ到着にむけて小惑星探査機「はやぶさ2」の近況
http://fanfun.jaxa.jp/jaxatv/files/20180419_hayabusa2.pdf
(文/塚本直樹)