NASAは「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」の打ち上げを2021年3月に再度延期すると発表しました。同宇宙望遠鏡は以前、2020年5月の打ち上げが予定されていました。
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は「ハッブル宇宙望遠鏡」の後継機となり、18枚の小さな鏡を組み合わせて宇宙で展開する主鏡の口径が6.5メートル(ハッブルは2.4メートル)と非常に大きいのが特徴です。「アリアン5」ロケットによって打ち上げられ、地球から約150万km先のラグランジュ点L2に設置されます。また主鏡下部に展開するシールドで太陽や地球からの影響を最小限に抑えることで、深宇宙やビッグバン直後の銀河などの観測が期待されているのです。
もともとは2007年の打ち上げが予定されていたものの、開発の難しさから延期が繰り返されてきたジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡。今回の打ち上げ延期により、同宇宙望遠鏡のプロジェクト開発費用は80億ドルから88億ドルに、またライフサイクル・コストは96億6000万ドルへと膨れ上がっています。
Image Credit: NASA
■NASA Delays Launch of James Webb Space Telescope Again — This Time to 2021
https://www.space.com/41016-nasa-delays-james-webb-space-telescope-2021.html
(文/塚本直樹)