米会計検査院(GAO)は、スペースXやボーイングによる商業宇宙飛行士輸送の計画に遅れが発生する可能性を指摘しています。これにより、アメリカが国際宇宙ステーション(ISS)へとアクセスする手段を一時的に失う可能性も警告されているのです。
これまでのスケジュールでは、スペースXの「クルー・ドラゴン」とボーイングの「CST-100 スターライナー」は8月に無人、12月と11月に有人のテスト打ち上げを実施する予定でした。そして2019年2月にスペースXが、1月にボーイングがNASAから認証を取得する予定となっています。しかしGAOの警告によれば、この計画は1年かそれ以上遅れる可能性があるそうです。
さらに、NASAは2019年後半にロシアの「ソユーズ」宇宙船の使用契約が終了します。NASAの予測ではボーイングが2019年12月に、スペースXが2020年1月に認証を取得できるとしていますが、GAOはこれらが2020年の秋までずれ込むと指摘。一方では、NASAはソユーズの契約を2020年1月まで延長することも検討しています。
Image Credit: SpaceX artist’s concept and Boeing
■Commercial Crew Delays Threaten Access to ISS, GAO Warns
https://www.space.com/41144-commercial-crew-delays-threaten-iss-access.html
(文/塚本直樹)