この画像は、チャンドラX線観測衛星の画像分光計「ACIS」、ハッブル宇宙望遠鏡の赤外線カメラ/分光計「NICMOS」とスピッツァー宇宙望遠鏡の赤外線カメラ「IRAC」によって撮影された天の川銀河の中心部の画像です。
X線と赤外線を利用した観測は、銀河中心部分の細かい活動状況を明らかにしています。赤はスピッツァーによる赤外線観測、青と紫はチャンドラによるX線観測で捉えたもの。画像の中央より少し右の明るい部分が銀河の中心を位置し、そこには大質量ブラックホール「いて座A*」が存在すると考えられています。
銀河の中心と言えば30年近く前の作品で、銀河中心星域を題材にした小説「サイバーナイト(山本弘 著)」があります。本作は、装甲服「モジュール」や、モノポール・AI・進化したケイ素生物・クローン・超光速航法技術など用いられるSF作品。物語の鍵として銀河中心のブラックホールが登場します。また、「AIの考えるジョーク」「記憶を引き継いたクローン人間との再会は”久しぶり”なのか”はじめまして”なのか」様々な考えさせられるSFの要素が盛り込まれた内容となっています。
秋の夜長の過ごし方として、SF小説を読むというのも良いですね。
Image Credit:NASA, ESA, SSC, CXC and STScI
■Hubble and other Great Observatories examine the galactic centre region
https://www.spacetelescope.org/images/opo0928b/
参考:Wikipedia(サイバーナイト)