カラフルで奇妙なリングが目を引くこの天体は、チャンドラX線天文衛星が捉えた「コンパス座 X-1」です。
「コンパス座 X-1」は明るさが不安定に変動することで知られているX線源であり、超新星爆発の残骸である中性子星と通常の恒星が連なった連星系です。2013年に発生したX線バーストによって、明るいX線源となった「コンパス座 X-1」から、画像の様な4重のリングを観測することができました。このリングは、放たれたX線が星間に漂う塵の雲により反響した、X線光エコーによりこの形状に見えています。
また、これまでに判明している星間塵と雲の詳細と、エコーによる距離の分析によって「コンパス座 X-1」が地球から3万700光年であることが判明しました。
なお、の画像はX線と可視光の写真を合成したものであり、リングは疑似カラーで色付けされています。
Image Credit:X-ray – NASA/CXC/Univ. Wisconsin-Madison/S.Heinz et al, Optical – DSS
■X-ray Echoes from Circinus X-1
https://apod.nasa.gov/apod/ap150805.html