「目に見えないものの可視化」をビジョンに掲げる静岡大学発ベンチャー企業の「ANSeeN」は、物体を透過する「X線」の特性を引き出したX線イメージセンサの量産化を目指すことを発表しました。
ANSeeNの開発した大画面X線FPD(Flat Panel Detector:平面検出器)は、世界で初めて、X線の最小単位であるフォトン(光子)1つを捉える究極のイメージング(フォトンカウンティング)が可能です。
既存の直接変換型に比べ、さらに100倍もの高いカウントレートを実現した独自開発の高速演算LSIを搭載しており、電子部品欠陥の自動判別や疾患の早期発見やセキュリティ用途では爆発物の検知を実現します。
一方コスト面に関しても、独自のレーザー技術やタイリング技術よって小型化合物半導体結晶を敷き詰めることに成功しており、FPDの大型化と低コスト化を両立しています。
なお、将来的には、これまで見ることのできなかった自動車や鉄道の大型金属部品の検査の実現を予定しているとし、航空宇宙関連への検査技術の発展が期待されます。
Image Credit:株式会社ANSeeN
■ANSeeNがシリーズAラウンドにて約3億円を調達し、世界初の量産可能な超高解像X線イメージセンサ開発を推進。
https://prtimes.jp/a/?f=d38353-20181121-1891.pdf