地球から1億光年離れた宇宙空間に、この渦巻銀河「NGC 7714(Arp 284)」は存在します。
奇妙な形の渦を持つ「NGC 7714」は、画像外にある小さな銀河「NGC 7715」との相互作用によって形成されています。「NGC 7714」は「NGC 7715」の物質を取り込み、新しい星形成の場を作り上げていることは、銀河を取り巻く青く明るい光の集まりが表しています。
また、この銀河は現在進行系で合体を進行しており、その影響で薄い雲のように見える腕が画像右上に向かって伸びています。
この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の広域惑星カメラ「WFPC3」の紫外U(300nm)/U(390nm)と、掃天観測用高性能カメラ「ACS」の光学R(606nm)/I(814nm)で撮影した画像を用いて作成されました。
「NGC 7714」は地球から比較的近い1億光年という表現(spacetelescopeの原文)も見られますが、太陽系から一番近い恒星「プロキシマ・ケンタウリ」でも光の速度で約4年の距離。やはり遠いです。
しかし、全天で最も遠いとされる天体は300億光年以上離れていることを考えると、(宇宙規模的に)近いという表現も間違っていないのかもしれません。
Image Credit:ESA, NASA
■Hubble image of NGC 7714
https://www.spacetelescope.org/images/heic1503a/