宇宙に出来た空間の裂け目の様な天体は、地球から約3000万光年離れたアンドロメダ座の方向にある渦巻銀河「NGC 891」です。
直径約10万光年ある「NGC 891」は、我々の視点ではほぼ真横から見え、その姿は地球から天の川の中心を観測した姿によく似ています。この画像からは、平で薄い銀河円盤と中央のバルジに対し、暗くぼやけた塵の帯が一直線に横切っていることや、ピンク色に表示された星形成領域、周囲にある青く若い星団を確認することができます。
また、超新星爆発や星形成活動によって銀河円盤から吹き飛ばされたと思われるフィラメント構造も捉えられており、銀河円盤から銀河ハローに向かって伸びていることが分かります。
最近のアニメや特撮などで見られる様な空間に裂け目を作り物体転送を行えそうな姿をしている「NGC 891」は、なかなか見飽きることのない構造と、色々な妄想を掻き立ててくれる天体ですね。
Image Credit:Adam Block, Mt. Lemmon SkyCenter, U. Arizona / ESO/S. Brunier
■NGC 891 Edge-on
https://apod.nasa.gov/apod/ap131011.html