この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の広域惑星カメラ「WFPC2」の紫外線・赤外線・可視光を用いた撮影画像を合成した「NGC 4755」の拡大画像です。
「NGC 4755」は、南十字座の方向約6500光年先にある散開星団。あまりの美しさから「宝石箱」の別名を持っており、輝く大きな青白い星と、数少ない赤い星。そして小さくも数多く輝く青い星で構成されています。それらは主に太陽の15〜20倍の質量を持っていますが、最も暗いものでは太陽の半分以下の質量など、様々な重さの星が集まっています。
青い星々が主な「NGC 4755」の中でも、ひときわ目立つオレンジ色の超巨星は、南十字座のカッパー星(Kappa Crucis)と呼ばれており、老齢な赤色超巨星。まるで、若い星々という青白く美しいさざれ石の中に見つけたオレンジ色の宝石(カーネリアン)の様な魅力がありますね。
Image Credit:NASA/ESA and Jesús Maíz Apellániz (Instituto de Astrofísica de Andalucía, Spain)
■A Hubble gem: the Jewel Box
https://www.spacetelescope.org/images/heic0913a/