ハッブル宇宙望遠鏡は、とかげ座にある非常に強い光で輝く星「TYC 3203-450-1」と不規則銀河「NGC 7250」の姿を捉えています。
「NGC 7250」に見られる青白い箇所は若く星団で、天の川銀河よりも遥かに多くの星々を生み出しています。しかし、その隣で強烈な光を放つ「TYC 3203-450-1」により、その姿はやや溶け込んでいるようにも見えます。また、この2つの天体は同じ距離に位置するものではなく、「NGC 7250」は地球から約4500万光年離れているのに対し、「TYC 3203-450-1」は100万倍も地球に近い距離にあります。もしも、2つの天体が同じ距離だった場合、「NGC 7250」の姿はほとんど確認する事はできなかったでしょう。
そして意外にも「TYC 3203-450-1」はあまり研究されていない星のようです。
ハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ「WFC3」は、この様な距離が大きく異なる天体も鮮明に捉え、我々に姿を教えてくれます。この画像は「WFC3」の3つの可視光と1つの赤外線フィルターを用いて撮影し、2017年4月に公開されたものです。
Image Credit:ESA/Hubble & NASA
■A matter of distance
https://www.spacetelescope.org/images/potw1717a/