ハッブル宇宙望遠鏡の「OPAL(Outer Planet Atmospheres Legacy)」プログラムに新しく追加された「海王星」の姿が、2019年2月18日に公開されました。
ハッブル宇宙望遠鏡の広域惑星カメラ3「WFC3」の可視光波長によって2018年9月に撮影されたもので、海王星の北半球に発生した白い雲と黒い嵐(大暗斑)の姿が確認できます。発見さえれた大暗斑は、1989年にボイジャー2号が海王星に接近した際に捉えた大暗斑(後に消滅)の形状と似ており、約11000キロメートルの大きさがあるといいます。
海王星で度々発見される大暗斑は、木星の大赤斑のように長年存在するものではなく、数年ごとに出現と消滅を繰り返しています。今回発見された大暗斑もまた数年以内に消滅すると推測。また、大暗斑は海王星の深層部で発生し、高度が上昇することで黒いシミの様に浮かび上がります。その前兆として、周囲の雲活動が活発になることも解明されています。
なお、この大暗斑の様子はハッブル宇宙望遠鏡や地上の巨大望遠鏡にて引き続き観測が続けられます。
Image Credit:NASA, ESA, A.A. Simon (NASA Goddard), and M.H. Wong and A.I. Hsu (University of California, Berkeley)
■A storm is coming
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