2019年4月1日に公開されたハッブル宇宙望遠鏡による画像は、みずがめ座にある球状星団「M2」の姿です。
球状星団は重力によって結びついている星のグループであり、老齢であることがほとんど。そのため多くの星は黄色を発しています。「M2」も推定130億歳と古く、ビッグバン直後の初期宇宙の天体であると考えられています。また、どの球状星団も中心に向かって密集する「青と赤と黄と黒のコントラストが美しい」という特徴を持っています。
注視せず傍から見ると、ぼんやりした「もや」の様な天体にしか見えません。ですが、ハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3「WFC3」の可視光・紫外線波長で撮影したこの画像では、直径約175光年に密集した15万もの星を鮮明に捉えており、「M2」の構造を隅々まで把握することができるくらい高繊細です。また、中心の密集している部分も拡大して星を1個1個確認することもできます。
2019年の4月1日は、新元号の発表やエイプリルフールに関連する話題に埋め尽くされていますが、それらのニュースの箸休めに、無数の美しい星の画像をゆっくり眺めてみてはいかがでしょうか。
Image Credit:ESA/Hubble & NASA, G. Piotto et al.
https://www.spacetelescope.org/images/potw1913a/