こちらの画像は、アメリカのパロマー天文台で2007年7月17日に発見され、「2007 OR10」の仮符号が与えられた太陽系外縁天体の想像図。太陽に最も近づくときでも33天文単位(1天文単位は太陽と地球の間隔とほぼ同じ)、最も遠ざかるときは101天文単位という楕円形の公転軌道を、550年近くかけて1周しています。
直径は推定およそ1,250kmと、冥王星の衛星「カロン」(直径1,208km)よりも大きいと予想されています。2007 OR10は、現在の太陽系でまだ名前が付いていない天体のうち、最も大きなものであると考えられているのです。
今回、2007 OR10を発見したMeg Schwamb氏、Mike Brown氏、David Rabinowitz氏の3人の天文学者は、国際天文学連合(IAU)に提出する名前の候補を提案。ふさわしいと思う候補に誰でも投票できるウェブサイト「Help Name 2007 OR10」(https://2007or10.name/)を開設しました。
提案されているのは、世界各地の神話から選ばれた以下の3つの候補。上記の特設サイトでは、各候補の発音を確認することもできます。
Gonggong:赤い髪と蛇のような尾を持った中国の水神 Holle:ゲルマン神話における冬の女神 Vili:北欧神話におけるアース神族の一柱投票期限は2019年5月11日の15時59分(日本時間)まで。あなたの一票が、2007 OR10の名前を決めることになるかもしれません。
Image credit: Alex H. Parker
https://2007or10.name/
http://planetary.org/press-room/releases/2019/help-name-2007-or10.html
文/松村武宏