このイメージ画像は、さそり座の方向約380光年先にある「さそり座AR星(AR Scorpii)」を再現したものです。
さそり座AR星は、主星は地球と似た大きさの白色矮星(右)と、太陽の3分の1の大きさの赤色矮星(左)の伴星からなる連星系です。明らかに伴星の方が大きいものの、質量は主星の方が20万倍重い。
また、さそり座AR星の特徴は、主星の白色矮星が高速に自転を行っていることで「電子を光速に近い速度まで加速」させているということ。紫外線や電磁波など様々な高エネルギー粒子が発生し、伴星の赤色矮星と衝突することで1.97分毎に変光を繰り返しています。
なお、これらの研究結果は2016年に公表されたもので、それ以前は、3.56時間周期で明るさが変わる単独の変光星に分類されていました。この様に研究が進むことにより、天体の構造や仕組みが解明され、情報は日々新しいものに書き換わっていきます。
天体の他にも、恐竜の姿や日本の歴史なども最新の研究結果により、知っている知識と徐々にかけ離れていきますが、探究心による知識のアップデートも楽しいものですね。
Image Credit:M. Garlick/University of Warwick, ESA/Hubble
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