米スペースXは宇宙船「クルー・ドラゴン」がテスト中の異常により損失したことを認めました。これにより、宇宙飛行士輸送プログラムへの影響が心配されています。
4月20日(現地時間)に実施されたクルー・ドラゴンのテストでは、緊急脱出装置のテストを実施。またこれは、3月に国際宇宙ステーション(ISS)へのテスト打ち上げと地上帰還に成功した宇宙船でもありました。
報告によれば、クルー・ドラゴンに搭載されたマニューバ用のドラコ・スラスタは燃焼に成功。しかし緊急脱出用のスーパードラコの点火直前に異常が発生し、宇宙船が失われたとしています。異常発生の原因は現在も調査中ですが、スペースXのチームは問題がスーパードラコ以外にあるのではないか、と推測しています。
スペースXはクルー・ドラゴンの無人での緊急脱出テストを今年6月に予定していました。また、有人テスト打ち上げミッション「デモ2」を7月に、そして宇宙飛行士の国際宇宙ステーションへの輸送を年内に開始する予定でした。なお、現時点では今後のスケジュールに関する正式な発表はありません。
Image: NASA
■SpaceX Confirms Dragon Capsule Was Destroyed in Test ‘Anomaly’, Could Affect Crew Launches
https://www.space.com/spacex-crew-dragon-explosion-investigation-underway.html
文/塚本直樹