2020年の打ち上げが予定されているNASAの火星探査車「マーズ2020」と共に、小型のヘリコプター「マーズ・ヘリコプター(Mars Helicopter)」も探査ミッションに参加します。
2021年に火星に到達するこのマーズ・ヘリコプターは、地球の1%と極めて薄い火星大気での飛行性能の実験をおこないます。もしヘリコプターが十分に動作すれば、将来的には探査車のミッションを先行する、あるいは崖や洞窟、深いクレーターなどの探査、そして荷物の運搬などにも使用可能です。
なお、火星でのヘリコプターの運用には、4分〜24分にもなる地球との通信ラグという問題もあります。一方で、ミッションではヘリコプターで撮影した高解像度写真の送信テストも予定されています。
マーズ・ヘリコプターはすでに火星環境をシミュレートしたテストを実施しており、打ち上げの最終認証が近づいています。実際の打ち上げの際には、マーズ・ヘリコプターはマーズ2020の胴部に設置され、火星着陸後に分離される予定です。
Image: NASA
■NASA’s Mars Helicopter Whirls Through Tests on Way to 2020 Launch
https://www.space.com/nasa-mars-helicopter-final-testing.html
文/塚本直樹