太陽から巨大な炎が吹き出す現象の「太陽フレア」はよく知られていますが、その中でも特に巨大で膨大な電磁波や粒子線、粒子が吹き出した時の現象を「太陽嵐」と呼びます。さらに、文明誕生後のあらゆる太陽嵐のさらに10倍近く強い現象を「スーパーフレア」と呼ぶことがあります。
そして、天文学者はハッブルやケプラー宇宙望遠鏡にて恒星のさまざまな段階を観測。その結果、生命が誕生したとされる40億年前には太陽の明るさは2/3程度で70%のエネルギーしか発していなかったことがわかります。また必然的に、地球ももっと冷めた惑星でした。さらに地磁気も弱く、一方太陽からはスーパーフレアに匹敵する太陽嵐が定期的に降り注いでいました。
そしてこのスーパーフレアの粒子が地球の極から大気に侵入し、大気中の窒素分子を破壊。そして窒素原子が酸素原子と結びつき、亜酸化窒素ができたというのです。亜酸化窒素は大気中で温暖化現象を発生させ、地表の大気温度が上昇。さらに他の分子間の結合も促進され、DNAやRNAといった生命の誕生に欠かせない物質も同時に生成されたと考えられています。
現在、天文学者たちは初期の地球に似た磁気の弱い惑星から生命体を探そうとしています。その可能性は高いとはいえなさそうですが、もしかしたら宇宙のどこかに地球と同じような条件の惑星が存在し、生命体も見つかるかもしれませんね!
Image Credit: NASA