2019年7月8日に公開された画像は、おひつじ座の方向約2500万光年先に位置する銀河「NGC 1156」で、1786年11月にイギリスの天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見されました。
この銀河は、非常に小さいながらも中心領域には沢山の星々が高密度にひしめき合っており、周囲には橙色に示された多くの星形成領域が見られます。また、渦巻腕もなく歪んだ形状をしていることから、NGC 1156は矮小不規則銀河に分類されます。
規則を乱す歪んだ形状と、活発な星形成。そして反対方向に回転している一部の星形成領域は、過去に他の銀河と接近遭遇した事を表しています。この相互作用によって引き起こされたエネルギーにより、舞う花びらの様な形状を生み出しています。
また、ハッブルの天文学者はNGC 1156を「春に咲く桜の木のようだ」とコメントしていますが、日本人にとって桜と言えば「満開な桜が舞い散っているイメージ」であるため、もう少しピンク色であれば…とも。それにしても、花と称される天体は数多く、1つ1つに異なるコメントを考えるのは非常に大変かもしれませんね。
Image Credit:ESA/Hubble, NASA, R. Jansen
https://www.spacetelescope.org/images/potw1927a/