この、広大な3つの星雲を映し出した画像は、ESO(ヨーロッパ南天天文台)が2017年6月に公開したものです。
これには、「わし星雲」「オメガ星雲」「Sharpless 2-54」が含まれており、チリのパラナル天文台にあるVST(VLT Survey Telescope)で観測した256メガピクセルの画像をつなぎ合わせ、合計3.3ギガピクセルといったサイズも容量も巨大な天体画像として仕上がっています。また、ESOで公開されているPSBファイル容量は、なんと「9.2GB」という驚きのもの。以前にも紹介した「さんかく座銀河(1.6GB)」よりも遥かに巨大ですね。
また、へび座といて座の方向に位置するこれらの3つの星雲はガスやチリから成り立ち、また多数の星を生み出す星形成領域でもあります。
星形成領域で誕生した新しい星々が発する強力な紫外線が、周囲の電離した水素を照らします。この領域は、Hα線によって鮮やかなピンク色に捉えられます。画像には大きく分けて3つのピンク色の領域が目立ち、左側は「オメガ星雲」、中央は「わし星雲」、そして右側に「Sharpless 2-54」が位置しています。
9.2GBの他にも、4Kや10Kなどの現実的な容量の画像も公開されているので、自身の持つデバイスに合わせて広大な星の海をじっくりと眺めるのも良いですね!
Image Credit:ESO
https://www.eso.org/public/images/eso1719a/