インドの月探査機「チャンドラヤーン2号」の着陸機からの信号が2019年9月6日にロストしました。
チャンドラヤーン2号は月周回衛星(オービター)、着陸機(ランダー)「ヴィクラム」、探査車(ローバー)「プラギャン」からなるミッションです。このうち、着陸機は月の南極への軟着陸を目指していました。
しかしヴィクラムが月面から2.1キロまで迫った時点で、管制室との信号が途絶。ミッションの失敗が、ほぼ確実となりました。
ただし、これでチャンドラヤーン2号のミッションが終わったわけではありません。すでに月表面から約100kmの上空を周回している探査機は、8基の科学観測機器を利用してミッションを続けます。
インドは2008年に月探査機「チャンドラヤーン1号」を打ち上げ、月の水の存在を確認しました。チャンドラヤーン2号のミッションは失敗しましたが、同国は2023年度にも、日本のJAXAと協力して「チャンドラヤーン3号」のミッションを実施する予定です。
Image: ISRO (Twitter)
■India Loses Contact with Vikram Lander During Historic Moon Landing Attempt
https://www.space.com/india-loses-contact-with-vikram-moon-lander-chandrayaan-2.html
文/塚本直樹