インドの月面探査機「チャンドラヤーン2号」の探査機が2019年9月8日、ミッションに失敗した着陸機を発見しました。なお、依然としてシグナルは確認できていません。
チャンドラヤーン2号のミッションでは、まず月周回探査機が軌道に投入され、そこから分離した月に着陸する着陸機(ランダー)の「ヴィクラム」、と月面を移動する探査車(ローバー)の「プラギャン(Pragyan)」が、軟着陸を目指していました。
しかし、ヴィクラムは9月6日の降下ミッションの最中、月面から高度約2.1kmの地点で信号がロストし、ミッションの失敗はほぼ確実だと思われているのです。
そして今回、月を周回している探査機が、着陸機の存在を確認しました。ただし、ヴィクラムからの信号はなく、月面に衝突して破損していることが想定されます。
なお、チャンドラヤーン2号では今後もミッションが続けられ、探査機による月上空からの観測が続けられます。
Image: ISRO
■India Just Found Its Lost Vikram Lander on the Moon, Still No Signal
https://www.space.com/india-moon-lander-found-by-chandrayaan-2-orbiter.html
文/塚本直樹