NASAの月周回探査機による、インド月面探査機「チャンドラヤーン2号」の画像撮影が失敗したことが伝えられています。また、着陸機の復活の見込みもほぼなくなっています。
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チャンドラヤーン2号のミッションでは、周回探査機と着陸機「ヴィクラム」、探査車「プラギャン」による月の探査を実施していました。このうち、周回探査機は予定軌道に投入され、探査ミッションを開始しています。
しかし2019年9月6日に実施されたヴィクラムの降下ミッションでは、月から高度2.1kmの地点で通信が途絶。月面に衝突したことが、ほぼ確実視されていたのです。
そしてNASAの月周回探査機「ルナー・リコネサンス・オービター(LRO)」は、9月17日にヴィクラムの撮影に挑戦。しかしAviation Weekの報道によれば、月の南極の影が着陸予測地点を遮っていることで、撮影に失敗したとされています。
また、インド宇宙研究機関(ISRO)は着陸ミッションの失敗以降も、わずかなのぞみにかけてヴィクラムとの通信を試みていました。しかし9月19日に着陸地点が月の夜を迎えたことで、その可能性もほぼなくなったことになります。
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Image: ISRO
Source: Aviation Week via Space.com (1)(2)
文/塚本直樹