巨大銀河「NGC 1275」は明るい中心核を持つセイファート活動であり、その中心に存在していると考えられている超大質量ブラックホールによって、強力なX線や電波が放射されている電波銀河としても知られています。
この脈打つ心臓の様に映し出されたNGC 1275は、可視光・X線・電波で捉えたデータを組み合わせたもの。
ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」の可視光データは、ダストレーンや星形成領域、フィラメント構造、前景の輝く星と背景にある数々の星を、チャンドラX線観測衛星によるX線データは紫色の球殻状の領域、カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群の電波データは銀河中心付近のピンク色のローブを捉えています。それぞれの特徴を生かしたこの合成画像は、2008年8月に公開されました。
美しく見える一方、宇宙空間に漂う心臓…をイメージすると、国民的人気アニメの映画版で魔界で大冒険する物語のラストシーンを彷彿させますね。ところでなぜ、あの魔王は宇宙空間に心臓を(星)を浮かべていたのでしょうか。
Credit: NASA, ESA, NRAO and L. Frattare (STScI). Science Credit: X-ray: NASA/CXC/IoA/A.Fabian et al.; Radio: NRAO/VLA/G. Taylor; Optical: NASA, ESA, the Hubble Heritage (STScI/AURA)-ESA/Hubble Collaboration, and A. Fabian (Institute of Astronomy, University of Cambridge, UK)
Source: HUBBLE