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時速87万キロで移動する銀河 M86

sorae.jp 2019年9月25日 23時40分

ハッブル宇宙望遠鏡が捉えたこの天体は、235年以上前に天文学者シャルル・メシエによって発見された銀河「M86」です。銀河形状は楕円銀河なのかレンズ状銀河なのか議論され、未だにはっきりとした形状は定められていません。

おとめ座銀河団に属しているM86は、地球から約5000万光年先に位置し、時速87万5000km以上というスピードで銀河団の中心に向かって移動しています。この際、銀河団の中心領域から高温ガスと衝突することで発生する「ラム圧(ram pressure)」によって、M86は星形成に必要なガスなどが剥ぎ取られています。この様に星形成の機会を奪われた銀河は、光度が下がりレンズ状銀河へ進化するのではないかと考えられています。

またM86と同じ様に、銀河団の中心に落ち込んでいく他の銀河と相互作用や衝突合体を繰り返し、巨大銀河へと姿を変えていきます。

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」の可視光フィルターによって捉えられ、2019年9月23日に公開されました。

 

Image: ESA/Hubble & NASA, P. Cote et al.
Source: HUBBLE

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