スペースXを率いるイーロン・マスク氏は、「クルー・ドラゴン」宇宙船の有人テスト打ち上げを2020年第2四半期(4月〜6月)に実施する考えを明かしました。
クルー・ドラゴンはNASAの宇宙飛行士を搭乗させ、国際宇宙ステーション(ISS)へと輸送するために開発されました。
さらに、1月19日には空中での脱出装置のテストにも成功。スーパードラコエンジンを点火し、「ファルコン9」ロケットから空中にて分離し、パラシュートにて大西洋に着水しています。
この着水したクルー・ドラゴンの状態を調査した後に、有人テスト打ち上げ「デモ2」が実施されます。これはNASAのボブ・ベンケン宇宙飛行士とダグ・ハーリー宇宙飛行士が参加し、ISSへの往復をテストするものです。
このクルー・ドラゴンとボーイングの「CST-100 スターライナー」の開発が完了すれば、アメリカは自国のロケットと宇宙船で宇宙飛行士を打ち上げる能力を再度獲得することになります。なお、NASAは2020年には引き続きソユーズの座席を購入する考えも明らかにしています。
Image: スペースX
Source: Space.com
文/塚本直樹