誕生してまだ間もない若い散開星団「NGC 7380」は、星間ガスと塵の雲の中に今も隠されています。
「魔法使い星雲(Wizard Nebula)」と名付けられた散開星団を含むこの天体は、ケフェウス座の方角約8,000光年の先に位置しています。見かけの大きさでは、満月を覆うほどですが、非常に暗い星雲なので目視することはできません。地上に設置された望遠鏡とカメラで撮影されたこの画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の画像でよく見られる疑似カラーを用いたもので、数光年に渡る大きさのガスや塵の構造を鮮明に写し出しています。また、各色は、水素、酸素、硫黄原子の可視光を、緑、青、赤に変換して合成したものです。
それにしても「魔女の横顔星雲(IC2118)」や「魔女のほうき星雲(NGC 6960)」など、魔女やホウキをイメージできる天体がありますが、魔法使い星雲の魔法使い要素はどこを指しているのか感じ取るのは少々難しいですね。
Credit: Andrew Klinger
Source: Astronomy Picture of the Day