米ロケットラボは、2021年初の衛星打ち上げを行い、無事に成功しました。ロケットラボが開発する「エレクトロン」ロケットは、ニュージーランド・マヒア半島にある同社の打ち上げ施設から小型通信衛星1基を搭載して打ち上げられました。発射から約70分後、衛星の分離を確認したということです。今回搭載された衛星は、ヨーロッパに本社をおく「OHBグループ」の小型通信衛星ですが、衛星の詳細は分かっていません。
ロケットラボは、アメリカに本社を置き、ニュージーランドに射場を持つ民間の小型衛星打ち上げ会社です。今回のミッションは、18回目のエレクトロンロケットの打ち上げで、これまでに合計して97基の人工衛星を打ち上げてきました。同社のCEOであるピーター・ベック氏は「Perfect orbit, payload deployed. Hello 2021 !」とツイートし、打ち上げの成功を祝いました。
また、同社はエレクトロンロケットの第一段機体を回収し再利用することを目指しています。スペースX社のファルコン9ロケットのような垂直着陸ではなく、地球へ帰還してきた機体をヘリコプターでキャッチするという方法を考案しています。そして、昨年11月の打ち上げ時には第一段の洋上回収に成功しました。なお、今回のミッションでは第一段機体の回収は行わなかったということです。
2021年はロケットラボ社にとって、大きな飛躍の年になりそうです。現在、アメリカ・ヴァージニア州に同社の射場を建設中であり、今後はニュージーランドだけでなくアメリカからの打ち上げも可能になると見込まれています。
Image Credit: RocketLab Youtube
Source: RocketLab、SpaceNews、Space.com
文/出口隼詩