早いもので今年も1か月が過ぎました。朝起きてカレンダーをめくりつつ、月の初めと月末のどちらにめくる人が多いのだろうかと暫し考えていましたが、皆さんはいかがでしょうか。そんな2月1日、毎日の暮らしに欠かせない暦と関わりの深い2022年(令和4年)の「暦要項(れきようこう)」が、国立天文台から発表されました。
■暦要項には祝日、月齢、日食や月食のタイミングなどが記載毎年2月最初の官報に掲載される暦要項は日本における公式な暦と言えるもので、翌年の国民の祝日や日曜日の一覧、二十四節気および雑節、朔弦望(月齢)、東京における日の出と日の入の時刻、日食と月食が見られる日時が記載されています。
国民の祝日がいつになるのかは「国民の祝日に関する法律」によってほとんどが定められていますが、太陽の位置をもとに定められる「春分の日」と「秋分の日」については前年の暦要項で発表されることになっています。今回発表された暦要項によると、2022年の春分の日は3月21日(月)、秋分の日は9月23日(金)となります。
なお、2022年は国民の祝日がいずれも日曜日以外となるため、いわゆる振替休日はありません。さらに「祝日ではない日の前後がどちらも祝日なので、挟まれた日も休日になる」というパターンもありません。国立天文台によると、どちらのパターンもないのは2011年(平成23年)以来11年ぶりだといいます。
また、soraeとしては日食や月食の情報が気になるところです。2022年は部分日食が2回、皆既月食が2回起きますが、日本で見ることができるのは2022年11月8日(火)に全国で見られる皆既月食のみとなるようです。食が最大になる時刻は19時59分とされているので、夜の比較的早い時間帯に観望できそうです。
■2021年は5月26日の皆既月食に注目!ちなみに今年2021年の暦要項は昨年2020年の2月に発表されています。それによると、今年は5月26日(水)に全国で皆既月食が、11月19日(金)には部分月食が見られるようです。
注目は5月の皆既月食です。月食は満月のタイミングで起きますが、この日の月は地球に最接近することで大きく見える、いわゆる「スーパームーン」に該当します(※ただし、スーパームーンには天文学的にはっきりとした定義はありません)。そのため、この夜は皆既月食とスーパームーンをどちらも観望できるチャンスということになります。
5月26日の月食は多くの地域で昇ってきた月がすでに地球の影に入っている「月出帯食(げつしゅつたいしょく)」となりますが、皆既月食の始まりは20時9分頃、皆既月食の終わりは20時28分頃で、食の終わり(月が地球の半影から出る)のは21時52分頃とされています。まだ4か月近く先ですが、良い天気に恵まれることを願いつつ楽しみに待ちたいと思います。
関連:2021年の元旦から大晦日までの「月の満ち欠け」を再現した5分動画
Image Credit: 国立天文台
Source: 国立天文台
文/松村武宏