スペースXは現地時間3月4日、同社の「スターリンク」衛星60基の打ち上げを実施しました。人工衛星は、フロリダ州にあるケネディ宇宙センター39A発射台からファルコン9ロケットに搭載されて打ち上げられ、発射から約65分後に分離を確認。打ち上げは無事に成功しました。
ロケットの第一段目に使用されていたブースターは8回目の飛行となり、大西洋上に展開しているドローン船への着陸にも成功。先月2月15日のファルコン9の打ち上げではペイロードを軌道に乗せることができたものの、第一段目の着陸には失敗しており、成功の可否に注目が集まっていました。
スターリンク計画は、スペースXが運用する大規模インターネットサービスです。これまで電波が届かなかった地域でもインターネットに接続することが可能となります。またアメリカの一部地域では試験的な運用が開始。ヴァージニア州にあるワイズ郡の公立学校では、オンライン授業にスターリンクが使用されています。
昨年の春、コロナウイルスの影響により学校の建物は閉鎖され、オンライン授業となりました。その際、教員や生徒、家族にオンライン環境に関するアンケートを実施したところ、インターネットに接続していない家庭は約40%に及びました。そこで1月にスペースXと提携し、約40を超える家庭にスターリンクが配備され、オンライン学習をサポートしているということです。今後、配備数は徐々に増加していく見込みとなっています。
Image Credit: SpaceX
Source: SpaceX, Wise Country Public Schools
文/出口隼詩