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天の川を思わせる銀河の横姿、ハッブルが撮影した“りゅう座”の渦巻銀河

sorae.jp 2021年6月20日 22時54分

【▲ 渦巻銀河「NGC 5907」(Credit: ESA/Hubble & NASA, R. de Jong, Acknowledgement: Judy Schmidt (Geckzilla))】

こちらは「りゅう座」の方向およそ5000万光年先にある渦巻銀河「NGC 5907」です。NGC 5907は地球に対してほぼ真横を向けた、いわゆるエッジオン銀河のひとつ。画像の横幅いっぱいに写るその姿は、私たちが住む銀河を内側から見た姿である天の川を思い起こさせます。

銀河を真横から見ているため、NGC 5907の中心部分にある明るいバルジはわずかに顔をのぞかせているのみで、渦巻銀河の特徴である渦巻腕も見ることはできません。その代わり、画像には可視光線をさえぎる塵が豊富な暗いダストレーン(ダークレーン)が見事に捉えられています。

ここには写っていませんが、NGC 5907の周囲には星やガスでできた「恒星ストリーム」という細長い川の流れのような構造が存在しています。より広い範囲を撮影したこちらの画像には、銀河円盤の直径と同程度の15万光年ほど離れたところまで広がる恒星ストリームが写し出されています。NGC 5907の恒星ストリームは、かつてその周囲を周回していたものの、数十億年前にNGC 5907と合体して取り込まれた矮小銀河の痕跡ではないかと考えられています。

【▲ NGC 5907の周囲に広がる恒星ストリーム(Credit: R Jay Gabany (Blackbird Observatory) – collaboration; D.Martinez-Delgado(IAC, MPIA), J.Penarrubia (U.Victoria) I. Trujillo (IAC) S.Majewski (U.Virginia), M.Pohlen (Cardiff))】

なお、天の川銀河でも十数本の恒星ストリームが確認されています。他の銀河から見た天の川銀河は、私たちが目にしているNGC 5907と同じような姿をしているのかもしれません。

冒頭の画像は「ハッブル」宇宙望遠鏡に搭載されていた「広域惑星カメラ2(WFPC2)」による可視光線および近赤外線の観測データをもとに作成されたもので、欧州宇宙機関(ESA)からハッブル宇宙望遠鏡の今週の一枚として2020年6月22日付で公開されています。

 

関連:宇宙に生じた裂け目のよう。“アンドロメダ座”の渦巻銀河「NGC 891」

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, R. de Jong, Acknowledgement: Judy Schmidt (Geckzilla)
Source: ESA/Hubble
文/松村武宏

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